2015年12月7日月曜日

App Volumes について (少し深く)

vExperts Advent Calendar の2回目です!

今回は、以前に説明した App Volumes について、少し掘り下げます。

VMware さんの Blog より

前回の説明では、『App Volumes は、App Volumes Agent によって OS とアプリケーションを分離する』という内容でした。
今回は、それぞれのコンポーネントについて説明します。

1, App Volumes Agent

まず、分離させるために利用する App Volumes Agent は、App Volumes によって管理する仮想デスクトップに必ず導入します。
App Volumes Agent は、Windows のサービスとフィルタドライバによって構成されており、OS に対する読み込み書き込みを App Volumes が管理する領域に対してリダイレクトを行います。

2, AppStack

App Volumes の要となる、AppStack は、インストールされたアプリケーションが格納されている領域です。
この実態は、前回の説明の通り vmdk となっており、これを、App Volumes Manager (管理ツール) から割り当てを行うことで、アプリケーションが即時利用できるようになり、内部的には vCenter Server に対して、対象の仮想マシンに仮想ディスクのマウントを行っています。

イメージとしては、USBディスクを仮想デスクトップに接続、通常のインストールされた領域(C:\Program Files\~~)のように振る舞う、というものです。

AppStackが割り当てられている 仮想マシンのプロパティ

AppStack の割り当てに関しては、これも前回の説明の通り、AD の要素で行うことが可能です。
(例: 営業グループ、技術グループ、特定のコンピュータ、特定のユーザ)

AppStack の作成にあたっては、ThinApp のパッケージ作成と似ていて、インストール前と後の状態を取得、それらを AppStack となる vmdk に格納するようになっています。
従って、クリーンな OS が必須となります。
また、ThinApp と同様な部分として、カーネルドライバを利用するようなアプリケーション (VPN クライアント、PrimoPDF 等) は AppStack として利用することができません。

3, Writable Volume

Windows のプロファイル部分をユーザが読み書きできるような領域として、App Volumes の管理下に置かれた vmdk を用意するのが、Writable Volume です。

AppStack と異なる点は、AppStack は管理者が用意したアプリケーションを展開するためのものですが、Writable Volume は、ユーザだけが操作できる領域になっています。

また、この Writable Volume は、各ユーザごとに1つだけ用意することが可能です。
(プロファイル領域が読み書きできる状態で複数の端末からアクセスできたら…不整合が起きますね)


このように、App Volumes は3つの構成要素から成り立っています。

さて、App Volumes のインストールですが、Windows サーバにインストールを行います。
また、データベースが必須となっていて、デフォルトでインストーラを進めると、SQLServer 2008 Express がインストールされるようになっています。
そして、ほかの Horizon コンポーネント等との依存関係はないため、インストールは簡単にできます。

インストール後の初期設定には AD, ESXi, vCenter の資格情報を使用します。
インストール後にログインしたあとの画面

App Stack および Writable Volumes の管理は、【VOLUMES】メニューから行います。
登録されている App Stack 群

以上、App Volumes の少し深いご紹介でした。
次回は VMware User Environment Manager の少し深いご紹介をする予定です。

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